2010年1月19日火曜日

ビタミンD


ビタミンD欠乏では、小児だとくる病、大人だと骨粗鬆症が有名だが、最近では心疾患、糖尿病、癌、自己免疫疾患、冬季うつ病、線維筋通称などの筋肉痛への関連が示唆されている。

さて、英国では、なんと最近50%の大人がビタミンD不足であり、16%は冬から春にかけて深刻な欠乏症をきたしているということがわかった。(特にスコットランド、北アイルランドなどの北部地域)
特にリスクが高いのは、有色人種、老人、肥満または肝・腎障害および吸収障害がある疾患のひと、抗けいれん薬、抗ウィルス薬の使用者とのこと。

Holick MF. Vitamin D deficiency. N Engl J Med 2007;357:266-81

じゃあ、どうすればいいのか。。。
・適度に太陽光を浴びる(90%以上のVitDのもとはUV-Bを浴びることで活性されている) 
・脂の乗った魚(マス、サケ、カツオなど)
・魚脂
・卵黄 これもちょっとしか入っていない
・きのこ類(しいたけ、マッシュルーム)など  ちょっとしか入っていないけど
イギリスでは、なんと”シリアル”がUKブランドだと、VitDが補充されている
・マーガリン、小児用調整粉乳 がこれまたVitDの補充がされている

なんだか、政府の介入がこんなところに入っているとは。。。塩にヨウ素を入れているのは聞いたことがあったけど、シリアルとかはしらなかった。

6ヶ月以上の間、同様の緯度の国々(北ヨーロッパ、北アメリカ)は、紫外線UV-Bが十分でないなんて、、、、さらにメラニンが多いと紫外線ブロック効果がよりあるので、有色人種の移民の骨粗鬆症の率は意外と高いとか。
また、近代化に伴い、室内で生活する時間が増えたことも要因のひとつのよう。

皮膚癌を気にしてSPF15以上の日焼け止めをばっちり塗っているオーストラリア人にもこのVitD不足が増えてきたとのこと。つまり、あまりに日焼けを気にしすぎて、必要量の日光を浴びられていないのだ。

いずれにせよ、解決方法として、実際ビタミンDの食品への補充はどれほど意味があるのだろう。
まだまだ、研究が必要そうだ。




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